応援しましょう!
オランダの20歳の青年が立ち上げて、大きな反響となっているプロジェクトです。
簡単に紹介すると、海には自然に発生する海流という物があります。
昔、お勉強したはずなのですが、こんな感じです。
この海流がぶつかり合う場所に、渦が巻き、ここに誰かがどこかで捨てたプラスチックスなどを主体としたゴミが集まる事を利用し、ゴミを回収するというお話です。
先にプロジェクトの概要をおはなししましたが、なぜこれが問題で、実際にどれだけのゴミが海をぷかぷかと浮遊しているのか、そしてそれがどのように人間を含めた生命体に、影響を与えるのかを、本当にこちらも概要で申し訳ないのですが、オハナシしておきます。
推定ではあるのですが、海洋に投棄されていると推定されるゴミの量は、800万トンとされており、これは年間の量ですから、莫大なゴミの量となります。
(推定800万トン:NATIONAL GEOGRAPHIC のこちらの記事)
末尾の動画を見るとわかりますが、海洋を浮遊しているゴミの色に着目して調べていくと、赤色のゴミが極端に少ない事がわかります。
これは、赤色は「おいしそう」に見えるから。お笑いの話ではなくて、動物にはそのように写り、捕食してしまうのですね。
動画には、ショッキングな画像も含まれますが、死んでしまった海鳥のおなかの中を調べて見ると、カラフルなプラスチックスゴミが沢山入っていました。
これはおそらく、海鳥だけではなくて、日頃食する魚なども同じ事だと思います。
こんなプラスチックスゴミを間違って食べてしまった生き物を食べるのが人間な訳ですね。回り回ってかえってくるわけ。
単純にこれを食べたらどうなるのかという結果のようなことは、判明していないと思いますが、ひどい事になるのは想像できると思います。
だって、日頃ペットボトルを食べてる人ってこの世にいますか?
ざっくりした現状は、上記の通りなのですが、年間の800万トンという数字についてもこれだけのゴミって想像できないほど沢山の量ですし、これが毎年と考えると、ぞっとします。
このプロジェクトは。オランダの20歳の青年ボイヤン・スラットさんが発案したプロジェクトですが、先にざっくり説明したとおり、海流がぶつかり合う場所に、プラスチックスゴミは浮かぶ事を利用し、長~いフェンスを海上に設置し、浮遊ゴミを回収しようという計画です。
ここが重要なのですが、浮遊しているので、魚などの海中にいる生物はフェンスには引っかからずに影響はほぼないとのこと。
海中のプランクトンは遠心分離器で分離すればよく、重力がかかっても生きている事も、実験で実証しています。
至ってシンプルで、自然の力をうまく利用する計画。
しかも、これで回収したプラスチックスゴミを再販すると、元も十分取れてしまいますよという。
基礎的な実験も、数回進めています。
実はこの計画、身近な所に2016年頃から設置される計画が進められているのですよ。
場所は、対馬のあたりです。
そう、リマン海流と対馬海流がぶつかり合い、格好の漁場として覚えていた方は大正解ですね。
ここに長さ2キロのフェンスを設置してみようと計画しています。
海に浮かぶ、このような施設としては、最長のものとなる見込みです。
対馬近海に設置されるという事に関する Ocean Cleanup の発表記事はこちらで参照できます。
海洋学者、海事エンジニア、翻訳者、デザイナーなどが沢山このプロジェクトには参加していて、対馬市長、ロサンゼルス市長など、計画実現の鍵を握る著名人からも応援が寄せられています。
この動画には、少しだけですが、ショッキングな内容も含まれていますが、是非ご覧になっていただきたいです。
ボイヤン・スラットさんは、本プロジェクトを遂行するために、非営利団体「Ocean Cleanup」を設立し、活動を進めています。
もう一つ、動画の中で、「学ばない大人もいるんだな」という字幕が流れるのですが、これについては、ハンマーで頭を殴られたぐらい、考えさせられてしまいました。
これからの季節、釣りとか海水浴とか、海辺で楽しむアクティビティに参加する事も多い季節です。みんなで少しでいいので、考えましょう。出来れば実行もね。